いろんなニュースを調べてみよう(筆者・白男)

ニュースを調べて、わかりづらい点をわかりやすくしてみたいブログです。

【クルーズ旅行】【LCC】訪日客4000万人へ向けて 国と地方と企業の協力

おはようございます。
先日執筆したダイヤモンドプリンセスの記事に、
偶然ながら関連したものを8/18付の日本経済新聞朝刊で発見しましたので、
連続して旅行の話題をお送り致します。

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日本経済新聞 朝刊 2面
訪日客誘致 海も空も
(関連記事 上記記事直下 7月客数、最多229万人)
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概要ですが、
【全体】
参考情報として、昨年の外国人訪日客が2000万人弱である。
資料|日本政府観光局http://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_trends/
これを2020年に4000万人に増やす目標を掲げている。
観光庁の田村明比古長官は「LCCとクルーズ船で競争が起きている。LCCも伸び白はある」と話す。
【船舶】
1、今年7月のクルーズ船寄港数は92便、旅客数は20万人を超えた。
訪日客の1割弱がクルーズ船を使っている。
2、国土交通省はクルーズ旅客を年500万人に増やす目標を掲げるも、
一部の港で発着枠が取りづらくなっている問題がある。
3、対策として、旅客ターミナルや併設商業施設などへの投資を条件に、
運行枠を優先予約できるようにする。

【航空】
1、現状の問題は着陸料、例として格安航空会社LCCの主力機、エアバスA320の着陸料は1回約8万円。
毎日就航すれば、年間3000万円の負担となる。
2、現状の制度は、国が管理する空港へ国際便を新規就航させた場合、
着陸料の1年間優遇措置を執っているが、採算が取れなければ撤退を行う例もある。
3、対策として、優遇措置の期間を3年へ、優遇対象を地方管理の空港へそれぞれ拡充。

 

ここでは関連ニュースを開いて見ましょう。
7月の訪日客数は229万6500人で、単月では過去最高でした。うち、中国が73万人強、韓国が45万人弱です。7ヶ月間での累計は1401万0300人となり、このままいけば11月にも2000万人を突破できるだろうとの見方を示されています。

さて、7月の訪日客数のうち、クルーズ船旅客数は20万人、およそ1割が船舶で入国しています。特に船舶での入国者は観光目的であるため、寄港する現地への外貨流入は大いに期待したいところ。

しかし、問題として挙げたいのは、何を隠そう外国籍クルーズ船はデカイ!

先日上げたダイヤモンドプリンセスは全長290m、
ロイヤル・カリビアン社の世界最大級のクルーズ客船、オアシス・オブ・ザ・シーズはなんと全長361m。このクラスを係留するには、最低でも400m、余裕を持つなら450mの岸壁が必要でしょう。

客船ターミナルを持つ、関東の有名なターミナルといえば、みなとみらい「大さん橋」ですが、その手前の関門となる「横浜ベイブリッジ」では橋げたの高さが55m。
過去の通過事例として「クイーン・エリザベス」がありますが、干潮時間帯にあわせて通過、それでもギリギリだったそう。

上記オアシス・オブ・ザ・シーズだと、水面からの高さは72mあり通過は不可能。
そのほかの主要大型客船だと、同様に高さの制限があり入港ができない事例があるようです。
誘致するとしても、しばらくは湾内への侵入制限が無い大型港を有する、
関西、四国、九州がメインとなるでしょう。

ところ変わって航路について。
LCC(格安航空会社)について言及がありますが、まずは航空便に対してどのような価値を見出すかに始まります。国内線だと、どうしても鉄道、特に新幹線と競合します。
国内で使用するならば「時間をお金で買える人・買わなければならない人」が基本になるでしょう。

対して国際線を見てみると、エコノミークラスで「機内でのサービスは最低限でいい」なんて人は、既存の航空会社を選ばないでしょう。
ビジネスクラスも、既存の航空会社と比べられないほど破格。サービス要求が高くなければLCCを選べば非常にお得です。

しかし誘致を行っても、その誘致先に魅力を感じることが無ければ、結果として搭乗率が低くなり撤退。実際に撤退したというニュースは流れますね。
運ぶ側も企業です。採算が取れなければ運行なんてしません。
これから誘致を希望する自治体は、まず地元の魅力を最大限に生かす観光資源開発をしっかりと行うべきです。

というわけで、長くなったのでここまで。
また次回までごきげんよう。